アサツグトリをプラチナトロフィーまでとったので、
その上でのプレイ感想です。
欠点については前回で出し切っているので今回は書きません。
ストーリー
評価点としてはやはりストーリーです。
あのイライラするシステムをプレイできること前提ではありますが。
ストーリーの主題は推理やミステリではなく、
繰り返しと発見に全員で生き残ることです。
その中で少女たちが互いをどう認識し、自分を見つめ直していくかという物語。
因みに主人公が死に対してトラウマを持っているという設定は、
時間遡行を繰り返して見慣れるほど見てしまったため中盤以降触れられません。
この辺りはもう少し上手い処理があったのではないかと思うところ。
あと誘拐された目的と超能力の研究動機は本当にしょうもないものでした。
トロフィーに黒幕の真相なんて書いてあったので特別な理由があるのかと思ったら一切そんなこともなく。
いっそ清々しい。
全然うまく行かない
個人的な評価点としては、練った計画が尽く失敗することでしょうか。
第1章の記事に書きましたが、プレイヤーがそんな理屈はおかしいと思ったり、
犯人を無視して対処しようとすれば必ず失敗します。
動機をなんとかしなければ殺人は防げないというのはあたり前のことなのですけど、
それをゲームで明確に描いていることは評価できます。
だって低価格ゲームってその辺お座なりにしますし。
そういう意味では、ボイスがないのもライターが好き勝手できたという意味で正解です。
特に最終盤、この計画なら絶対に行けると主人公たちが確信し、
プレイヤーもまぁ大丈夫だろうと思った状態で失敗したのは中々よいシナリオだと思いました。
またその際に全キャラクターの超能力を確り計画に組み込んで解決する辺り、
ちゃんと全員の設定/性格を理解して組み立てている辺りも評価できます。
百合ゲーかどうか
で、一部界隈で論争されるこれ。
プレイした感覚では、アサツグトリは百合ゲーでもなんでもありません。
ただ単に少女たちが共同生活をしながら脱出を目指すゲームです。
作中特に恋愛的な好きという感情は見られませんので。
ただ主人公は最終的に全員から信頼を寄せられる立場にはなります。
まぁ時間遡行やりまくって殺人を未然に防いだ功績なのですけど。
アサツグトリの意味
これは主人公の名前が「ひばり」で、ヒバリは春を象徴する鳥=春を告げる鳥と解釈し、
主人公が全員で生還できる未来を掴む=なんでもない朝を告げるという意味。
因みに実際の春告げ鳥はウグイス。
一応ヒバリも同列にはいますが。
総まとめ
プレイした感覚としては、システムが非常に煩わしい部分があるものの、
全体としてはそこまでつまらないものではなく、ストーリー的にも面白い作品です。
あとそれらを支えるBGMの力が大きいです。
曲数も多くなく、単体で良い曲というわけでもないですが
ゲームの雰囲気によく合い耳に鬱陶しくないという意味でよくできています。
総じてオススメは出来ませんがプレイすることに意味はあります。
ただ損をしないのは3000円ぐらいで買えた場合のみです。