【NTR】ホントノキモチぷらす 感想レビュー

話をしよう。
私がNTRに興味を持った時期を正確には言えないが
最初にプレイしたのは確か…エガオノリユウだった。
このジャンルには詳しくないんでね。
当時検索して出てきたのは
・キモデブオタのひがみ
・体育教師の性指導
・汚っさんの被害妄想
・貴族の職権乱用
といったものが多かった。
それただの強姦じゃないのか? と思ったんだが…
まぁいっぱい売れてたよ。

その中でも彼には明確な違いがあった。
間男は、性格はクズだがイケメンのテクニシャン。
主人公とヒロインの出会いから恋人になるまでの過程を描くことで
より感情移入度の高い寝取られを実感できる素晴らしい作品。
NTR入門としてとてもオススメできるゲームだったよ。

そんなサークルの過去作で、
同じイラストレーターが担当した作品があるらしい。
購入しようかと思ったんだが、リメイクを制作中だとか。
発売日も近かったのでね、待つことにしたよ。
そう、発売日は……2023年08月04日。
………………………。
2023年08月04日
………………………。
き、君たちにとってはつい昨日の出来事だが、
私にとっては多分、明日の出来事だ…。
(本当にすみません)

ホントノキモチぷらす
というわけで、サークル「人生通行止め」さんより発売の
「ホントノキモチぷらす」の感想記事です。
気づいたら、発売から2年も経っていました。
Twitterで初の半額セールと見て
覗いてみたら……時が経つのは早いことよ。
2つの問題点があると感じる
して、プレイした感想なのですが、
エッチシーンについてはイラストと文章、共にクオリティが高くオススメできるものです。
ただ私はこの作品に2つの問題点があると感じました。
その点については売上を見れば大きく気にしている人は少数派であるのと
本作は10年前のゲームであるとした上で書いていきます。

1.主人公の性格と人間性
1つ目は、主人公が大変ガキであること。
ただ断っておくと、この手の主人公は
フルプライスエロゲー全盛期にはよくおりました。
その上で本作の主人公は
・不注意で人にぶつかっておいて謝れない
・(その勢いで)女性のパンツを見たことを「そんなこと」扱い(後の回想)
・謝った方がよいとアドバイスされても、話しはじめのタイミングが掴めず
※ただしこのときだけ喋り方がやけに鬱陶しいので主人公のせいでもある
・その後 相手も悪いと開き直る(一応最終的には別件もあって謝る)
といった具合で、
バイト先の選択方法も含めて思考回路はそこそこなエロガキです。
まぁ高校生だったら大変よくある主人公像なのですが
この主人公は大学2期生であると断言しているのですよね。
つまり(浪人してない限り)19~20歳でこれです。
特にこの年齢で「不注意で人にぶつかっておいて謝れない」あたりが
人によってはかなり不快な主人公として映ります。

2.間男のキャラクター性
もう1つの問題は間男の伴藤省吾。
こちらは「なんでこいつがバイトの面接に合格したのかがわからない」というもの。
・チャラいのを隠してない=接客業に向いてない
・店長の前でもほぼそのまま=世渡りが上手いとは言えない
・(相手が男性である主人公とはいえ)女性へのセクハラや犯罪発言をしまくる。
・(対ヒロイン時しか描写されていないが)勤務態度も同上
といった具合で、現実的に考えると接客業の店員としては採用されにくい。
ただ店側が「男手が欲しい状態」で応募してきた数少ない男性であるため
店長が苦渋の選択をしたとも取れなくはないのですが
チャラい発言してても店長が普通に接しているので「多分店長は気にしてない」
そして主人公とヒロインに嫌われていても
伴藤が勤務し始めてから他の人の描写が殆どされないため
あの店は性犯罪予備軍チャラ男を普通に受け入れている店になってしまう。
つまり間男のキャラを維持するせいでこの店大丈夫か状態になってる。
ただこの2点は「そういうゲームなのだからそうしないと話が進まない」
という要因があるにはあります。
最初に謝れるような主人公ならヒロインとあそこまでこじれないし、
間男がファミレスにやってこないと始まらない。
が、そこを気にする人からすればただのご都合展開でしかない。
だから気になる人にとっては本作の「前提条件」がご都合になってしまうため
以降のシーンもかな~り薄っぺらいものとして映るのですよね。
因みにエガオノリユウだと
主人公は一生懸命なかなり普通の人(ちょいエロガキ)で間男はヒロインの昔の知り合い。
初撃のNTRエッチも部活の試合に負けた傷心状態につけ込まれる形なので非の打ち所がない。
素晴らしい。

ヒロインとの出会い
さて、作品コンセプトは最悪の出会い方をした二人が惹かれ合っていく物語ですが
主人公はあんな調子ですが大丈夫かと。
実はあれ以外は年相応なので大丈夫だったりします。
特に目上の人との受け答えはしっかりしており、
バイト先の人間関係も良好に築けていたりします。
ヒロイン以外。
なので此奴は同年代と年下にはあぁいった態度になる模様。
やっぱりガキじゃねぇか…。
しかして仲を深めていく過程に無理やりな感じもなく
作劇上 超スピードで惹かれ合いはしますが清いお付き合いをしております。
間男も付き合い始めた後に登場するため
信頼関係を築いた二人の間に割って入ることはできず。
ヒロインが間男の奸計に惑わされそうになりますが
それを主人公が破り、晴れて二人は絆創合体。
二人はほんとのきもちを確かめ合い、このゲームは幕を閉じるのです。

神は言っている…それ追加エンドだと
というのは勿論NTRを回避した場合の話で、
これはリメイク版で追加されたエンディングのようです。
つまりリメイク前は間男とヒロインが致すのは避けられなかったらしい(多分)。
因みに本作は主人公のみ視点と主人公+ヒロイン視点の2つの進め方を選べ、
注釈に1周目は主人公のみがオススメと書いてあります。
が、個人的にはNTRが好きな人こそ主人公のみ視点はやらないのをオススメ。
10年前のゲームなので書いてしまいますが
こちらの視点はエンディングが固定であり、
「ヒロインはヤリ捨てられて帰ってきます」
あとこのエンディングでわかるのは、伴藤さんは割と弱い。

NTRエッチシーンの話
では肝心のNTRエッチシーンはどうかと。
最初に書いた通り、イラストと文章は高クオリティでオススメ。
またヒロインも最初は抵抗しておりますが
絶え間なく与えられ続ける快感に肉体が耐えられなくなり
「嫌だけど提案を受け入れざるを得ない」という状態からずるずると堕ちていきます。
その心の変化がしっかりと描かれていて大変良いもの。
………………。
なのですが、個人的には先述のこともありちょっと別の感覚を持っていました。
それは単純に「怒り」
なんでこんな社会性皆無のご都合馬鹿に寝取られたんだろうという怒り。
島津くんの時と違ってなんかただただ気持ち悪さがあったんですよね。
そしてそれはきっと、NTRモノとしては確かなスパイスなのだろうなと思ったわけです。
発端が作者の思惑と違っていても、NTRとはこういうものなのだなと納得するエッチシーン。

まとめ:設定は気にしない方がいい
個人的なまとめは、設定をあまり気にし過ぎない方が良いだろうということ。
気になっちゃった人は自分のホントノキモチを隠してプレイしてください。
逆にホントノキモチを持ち続けていたとしても
NTRエッチシーンではそれがちゃんと機能したので
そういう意味では鬱憤を貯めてヒロインが犯されるのを眺めるのもあり。
そして最後に言わせて欲しい。
エガオノリユウ マジオススメ